「変化」を追い求める現代。なかなか変わらない自分、変わらない状況にイライラすることはありませんか?
今回は、「変化」を求めることをやめた女の子のお話です。
今月でヨガを初めて12年、インストラクターになってから6年目になります。
これだけ長く続けられたことを考えると、助けてくれた周りの方々に感謝するとともに、本当に私にはヨガが合っていたんだなと実感します。
個人で開いているサロンなので、たくさんレッスンを作っても生徒さんが来るときもあれば、まったくいらっしゃらないときも。とくに開店当初は、一日レッスンがないときなんて、あたりまえ。毎日「今日もレッスンなしか」とガッカリしていたものでした。
がっかりだけならまだしも、そのイライラが溜まって夫婦喧嘩に発展。今思うと、旦那様はよく耐えてくれていたと思います。
それが落ちついてきたのは、フリーマガジン紬を始めるようになってから。小さいながらも毎月雑誌を作るという仕事で忙しくなったため、他のことに関わっている余裕がなくなりました。
でも、不思議ですね。そんなバタバタの中で、次第にヨガのお客さまが増えてくれたのです。インターネットで検索して、口コミで紹介されて、フリーマガジン紬を見て…。いろいろな経路から、ヨガサロン紬に人が来るようになるとさらに「忙しい」と感じるようになりました。
そんな中、去年2012年6月14日に主人が脳梗塞で倒れました。私は妊娠6ヶ月。毎月出していた「フリーマガジン紬」は、46冊目を迎えていました。
倒れたその日、病院の一室で、主治医の先生から主人は右半身麻痺・失語症があり、今後もしかしたら動けない可能性もあるし、まったく言葉が戻ってこないかもしれないという話をされたのを今でも覚えています。
目の前が真っ暗。言葉も出てこない。そんな気持ちでした。
主人と私の実家、親類に電話した後、入院の支度を整えるために帰宅したとき、まずはおもいっきり泣きました。自分の不幸を嘆き、主人の状況を嘆き、産まれてくる子どもをどうしたらいいのか不安のためにおののきました。
そして、おもいっきり泣いた後に「信じよう」と決めました。主人は元気な身体に戻るし、全部うまくいくと。そして、彼がこれから変化していくのを見守ることにしました。
「信じる」とは、とやかく言わないということ。
押し付けがましく「治って!」と言わずに、ただ何も言わずに見守ること。
それだけを決めて、彼に接することにしたんです。期待せずに、ただ見守ることがヨガらしいって。
その後、お陰さまで主人は元気になりました。私の力があるのかもしれないし、ないかもしれない。でも、今、彼が元気なのがとても嬉しく感じられます。
こういう風に生きていくのが、今の私のヨガ。あなたのヨガはなんですか?